「特開2045-34987」 (契約 物語3) written by eConomy UP 27.June.2009
「特開2045-34987」 (契約 物語3) written by eConomy

CG by Eiji Bonda
この市場での取引1番目は出来レースである。
簡単に書くと、極めて人気の高いクローン女優のユリが、某大金持ちに2億で落札された。
ユリは38歳。32歳でこの世に生を受けた変り種である。
ただ、美貌は「その歳」で最も価値を得たと言って良く、あっという間にトップスターに躍り出た。
そして、わずか2年足らずを2億円で売ったことになる。
ユリは引っ張りだこの女優ではあったが、その年収は1000万ほどしかない。
トップ女優でもクローンには1ドラマ出演50万、1CM30万と決められていた。
彼女らには所謂、公務員的処遇しか与えられていない。
そして、結婚も未婚の母もない。40以前では金の使い道すらないのが実状で、2億はその後の生活、つまり、日本の2州で大きな家が持て、家政婦が雇える金額だが、それもギリギリのラインである。
彼女には既に約5千万ほどの貯金があったが、百歳まで暢気に生きようと考えれば、実際はそれでも足らないかもしれない。
しかし、今の日本のクローンでは最も金持ちとなった。
クローンで40以後の全ての「人生」を国からの支給を受けず暮せるかもしれない初めてが彼女だった。
彼女の市場での写真は日本人社会の中で極めてセンセーショナルな話題である。
裸体のユリの陰毛は剃り落とされ、乳首とヴァギナに銀のピアスがあり、しかも下半身(ヴァギナピアスの上)には、アルファベットと数字でA0001と無機質な印がされていた。
女性の中には顔をシカメルものも多かったが、バーチャルなSEXが大きな娯楽となっている今の現状で本当の性の玩具の様な実体としての女を見て、少しの興奮を持ったものも少なくなかったに違いない。しかも、彼女の顔は誰でも知っている。
・・・ただし、良く似た横顔は街で幾らでも見ることができるが・・・。
男性社会での反響は凄まじい。
それこそ、嘘偽りのない発情した牝奴隷なのだ。
熟れた身体の中身を曝け出す様にヴァギナのピアスを左右に拡げるユリの姿と無機質な数字は妻子持ちの旦那達にはあまりにも刺激的すぎた。
ユリの契約書も一緒に公開されている。
役所作成のものだけに余分は一切ないが、そのことが返って、ユリの境遇を明確にしている。
ユリには姓がない。
「ユリは、○下正△様にその身体の自由の一切をお任せ致します。
期限2047年12月11日より2049年10月8日まで。 金額200,000,000円
拇印 ユリ 拇印 ○下正△
管轄 東○州△宿役所 承認印
注意事項;この契約は民法×89条に照らし、履行される内容でクローンの意思が反映された上の契約である。
その他の契約事項は別紙 以上 」
他にも細かい注意事項は存在したが、妊娠、過度な暴力の禁止等であり、その内容でどこまでユリを守れるかは疑問がある。
また、別紙に何が書かれているのかも大きな興味を読むものに持たせた。
買い手は謎であったが、ユリと同じ年の男だったらしい。
従って、ユリと男は以前からこのような関係ではなかったかと推測・憶測が乱れ飛んだが、第2、第3の契約が生まれて行き、やがて人々から忘れ去られて行った。
ウィリアムジャパン女学院(株)は莫大な利益を収め始めている。
3000人を超えたクローン達に施される乳首・ヴァギナのピアスは5つ一揃えで100万円である。
当然、クローン女性達には買える金額ではない。
成功報酬、すなわち役所公認の市場で自らに値段を付けた内の100万が自動的に支払われていく。
その数は需要が増えて高値となり、その結果、このピアスを望むクローン女性は増加し続けた。
一切、行方が消えたクローンの情報は外には漏れない。
法と金の力、法は彼女らの市場以外での姿を公開することを禁じていた上、数千万、数億を投じる人間達はマスコミから完全に彼女らを隠し去ってしまう力がある。
クローン女性の志願者は日々増大していく。
特に30才過ぎのものの増大は月ごとに5倍ほどである。
集団生活が基本で、国がその39歳までの住居、食料、医療、教育等を保証していたが、最後の思い出、冒険、未知への期待、そして、40以後の金。
それらが後押しし、雪崩をうって多くのクローン女性が一線を越えて行った。
一方、若い年代も将来のための金と少しの冒険心を天秤をかけ、少しずつその数は増しつつある。
「価格」は自分で付ける。
年齢、期間、「雇用方法」・・・によって様々。
一種の奴隷売買であるが自らが認めることが必須。
クローン動産法はどちらにとっても、魅惑的で冒険心と実質を得ることのできる、魔の法とも言える。
得た金は役場が預かり、40以後の生活を満たされたものにするなどの文言があるが、あくまで法の建前であり、結果は個人の才覚で決まる。
「特開2045-34987」 (契約 物語3) NO.2 written by eConomy
集団生活には18歳以下とそれ以上、39歳までの2種類がある。
20を超えたものは自由に住居を選べるが、その資金があるものは当然、皆無に等しい。
一部のモデル、例えばユリなどは最初から仕事を始め、38歳の時には十万以上の賃貸マンションに住んでいたが、若いクローン達は基本的に「施設」を出たがらないし、出る金を持たない。
クローン女性の集団生活の中ではグループが出来、リーダーが生まれる。
彼女らには男との恋愛はないため、レスビアン関係になるものがほとんどであった。
リーダーはその痴話喧嘩、関係の仲裁を取り持てる30歳程度で器量のあるものが多い。
彼女達にとって「SEX」は施設公認の収入源でもあった。
つまり、男の観客の呼び、マジックミラーを通し、痴態を演ずる。
見学料は1000円。半分はクローンのものとなり、残り半分を施設が得た。
観客は多くて10人、クローン1人1回の収入は最大2500円程度となる。
第2,4金曜に処女の「貫通式」と言うものがあり、入場料3倍で、最初こそ人気があったが、今は様々な工夫を凝らしたショーをパートナーと行うものが増え、そちらの方が人気は高い。
飽きてしまうと入場10人に満たないショーも出始め、収入が減るため、クローン達も必死だった。
今では本格的なSMショーなども少なくない。
2週間に1回ほど自分の番が回って来る。
彼女らは出る・出ないは自由であって、金が欲しいものは頻繁に出られる仕組みになっている。
その金は街で遊ぶ金となり、こつこつと貯めるものも当然、いた。
ホステキ的仕事も同様な仕組みとなっていて、月に4,5万が彼女らの収入の全てである。
働かなくても、食料等は嗜好品以外、全て金がかからないので、4,5万でも問題はない。
そんな中で、彼女らが街に出た際、観客となった男がクローン女性に近づき、クリーン動産法の「オーナー」になると言う約束が成立する。これは社会問題となった。
いずれにしても、多くのクローン女性が将来の安定と未知への興味のため、役所への届出をクローン動産法に基づき、提出し、その増加に加速度が付いている。
「ねぇ、どうするの。」
「そうねぇ。お金も欲しいけど、あの身体に付けられるピアスや赤外線印は恥ずかしいかなぁ。」
最近、良く出る、クローン女性通しの中での会話。
「うーん、あの娘、えーと、サクラ。そう、サクラ。25から5年契約で2千万ですって。」
「聞いた。聞いたけど、あのグレーの器量良しで5年が二千万か。・・・見た。彼女の最後のここでのお風呂。」
器量良しは似たもの同士でほぼ全てと言えるが、突然、遺伝以外の要素で、目と髪の色が2,3%の割合でクローンには変異が起こる。
遺伝子の抽出場所は決定されているが、研究者の「好奇心」で選択された遺伝子は極めて少数であったが金髪なども生まれる。が、1ヶ月を持たず100%その命を落とした。
従って、目と髪の色は黒が97%、グレーが3%である。
希少価値はこの契約で、時に普通より安く、或いは高く見積られる。
「買う側」は日本的を望んだのか、サクラが「グレー」の最初だったため、「偶然の不幸」なのかは定かではない。
サクラは何故、その価格を承諾したのかも謎だが、男との付き合いがあったことも、当然、噂で出た。
拒否権のあるこの契約では「見知った男」の方が良いに決まっている。
いずれにしてもサクラの1年辺り、400万はただ同然と言えるものだった。・・・彼女の30以後の巻き返しは当然あるが。
「え、あなた見たの。」
「見たどころか、話もしたわ。」
「へぇ〜。何だって。」
「「辛かった。」それだけよ。そりゃそうよ。乳首とあそこの金のピアス。それに下腹部の印。多くの人のいる前で全部晒して、最初は5千万は堅いと役所の人が言っていたのにその半分にも満たないお金。・・・でね、背中をね。そーとなぞってみたの。」
「・・・。」
「何、その沈黙。」
「・・・ど、どうだったの。」
「だから何、その質問。・・・はぁ〜、あなたも興味があるわけね。あのピアス。」
「そりゃ、あるわよ。大金は貰えるし、もっと綺麗になれるに違いないもの。」
「綺麗」は彼女らの受ける教育から得るただ一つの価値である。
しかし、彼女らは皆、金を得る手段、教え込まれた美を求める方法が実際はわからない。
恋をすれば、男と交われば・・・、外見的にほんの少しは。内面的には劇的に変化する・・・。
彼女らの想像の範疇であるが、「女」の直感・感性で予想できた事を口にしたに過ぎない。
最も「恋」は、まったく適切な言葉とは言えないが。
「ふ、ふ。お利巧なお答えだけどだいぶ違うみたいよ。」
「何、何が違うの・・・。」
「例えば、お金。大して残らないって、サクラさん、言ってたもの。」
「でも、1千8百万以上は残るんでしょう。良いわよ。お金の話は。教えて、彼女の反応。」
「Hねぇ。せ・な・か・を・ね。そーっとなぞってみた・・・の。」
「ブツわよ。もう、今日はおわずけね。」
二人は日常以外では・・・日常でも恋人通しだった。いつも求めて来るのはサクラと接触のあった「女」。
「はい、わかりました。お教えします。旦那様。・・・SM、本当にやるの。最近の超過激みたいだけど・・・。」
また、相方の女の話がズレタため、布団をかぶって寝ようとする。
「ごめんなさい、言うわよ、言う。後でちゃんとしてよ。」
まだ、サクラの話にならないため、布団は動かない。
「背中をナゾッタの。そしたら、・・・。」
相方は身をのりだした。
「ビクッという感じで一瞬身体が硬直して、周りに3人位、その場に居たんだけど、オシッコ漏らしちゃって、その上に倒れこんじゃった。」
明らかにそれを聞いたクローンは興奮していた。坐り直して、自分のヴァギナを指で拡げる。
「舐めながら続けて。」
「ハイ。お姉さま。」
いつもの夜の関係になり、上の唇が下の唇と接触し、舌が伸びる。
「それでね。大丈夫って聞いたら、・・・。」
チュウ、チュウと愛液を吸い出しながら、女は話を続ける。
「サクラさんね。身体中が、一旦、留め金を外れたら、イクまで戻れない。って、掻き毟る様なオナニーを始めたの。」
ドロっとした液体を舌に感じた女は更に続けた。
「A01978って赤外線印が少し悲しく見えた・・・。サクラさんは翌日からもう帰らないでしょう。・・・でも、顔が火照っている感じがしていつもより、綺麗に見えたわ。」
「そう・・・。」
「どうしたの、お姉さま。すごい濡れ方。本当は私の方がお姉さま役に向いているんじゃないの。」
(サクラさんはもうどなたかに・・・。)
ユイは来週、役所にクローン動産手続きを行おうと思っている。
彼女のヴァギナを舐めている相方には内緒だった。
動機は?と聞かれたら・・・。現在の22歳から24歳までの価値、ユイの価値を自分自身で知りたい。
まだ幾つも理由はある。この2年を2000万以下で与えるつもりはない。サクラより高額で短期間。
自信はあった。漠然としているが、なんとなく。
彼女は良く街で声を掛けられる。多くの中に混じっていても、彼女目当てに。
それは当然、法で禁じられた先行きを期待するものではないが、ユイは男に取って好ましい「女」であるらしい。
一緒にお茶、酒を飲むには、多くのクローン女性の中でも彼女はベター・・・ベスト。
2年の契約後、また、この施設に戻るつもりである。そして、30まで資格を持っている「美しさについて」の教官を行い、再び、市場に戻り、今度は億以上の金を得る。40以後は夢として皆と同じだが、持ち家を得て優雅に暮らす。
彼女の「人生のビジョン」である。
ユイの知能指数はクローンの中で飛び抜けて高い・・・。
もう一つ付け加えなければならない。
確かに彼女には何か、男に頼りたい・・・簡単に言うと、男に抱かれたいと言う願望が強い。
集団の中で男が声を掛けてきた時、彼女は決まって顔をピンクに染め、下向き加減になってしまう。
そして、男は彼女を必ずと言って良いほど誘う・・・選ぶ。
男が彼女を自分のものにしたい気持ちが伝わってくる。・・・歓喜が身体を駆け巡る。
身体にピアスをしたらどうなのか。
彼女はたぶん、女が得れる最大の快楽を手にする。溺れてしまうかもしれない。
しかし、心のどこかでそれを望んでいる。
「ビジョン」の話など自分への言い訳かもしれない・・・。
翌週、ユイは相方に役所でクローン動産手続きをした事を告げる。
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